八回1死満塁で見逃し三振を喫した阪神・佐藤輝明とベンチの岡田彰布監督=甲子園球場(撮影・中島信生)
ギャラリーページで見る(セ・リーグ、阪神0ー2広島、6回戦、広島3勝2敗1分、7日、甲子園)中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(70)が八回1死満塁で見逃し三振に倒れた阪神・佐藤輝明内野手(25)に言及した。
気になるのは、やはり佐藤輝だ。八回の打席が象徴的で見逃し三振のコースに関しては、個人的に佐藤輝が気の毒に感じた。問題は1球前の球。カウント3-1。真っすぐを待っていたはず。狙って、振って、前に飛ばせない。ファウルになる。ここに佐藤輝の大きな課題が潜んでいる。どの打席でも言えることだが、バットが出ないわけではない。1ストライク、2ストライクからドンドン振っている。が、前に飛ばない。狙って打てなければ、打率が低いのは当然で、中心選手とは言い難い。どんな打席でも、甘い球は1球だと思う。その1球を仕留める集中力をいかに磨くか。この課題をクリアしないと、シーズンを通して、このままの成績になり兼ねない。
中野が珍しく躊躇した守備で2失策はもったいなかったし、「3番」ノイジーの2併殺も痛かった。「3番」は森下のほうが相手は嫌だろう。とはいえ、エース同士の投げ合いで、一歩間違えば勝てた展開に持ち込んでおり、阪神の強さは感じた試合でもあった。