将棋の第82期名人戦七番勝負第3局の検分に臨む藤井聡太名人と豊島将之九段=東京都大田区(日本将棋連盟提供)
ギャラリーページで見る将棋の藤井聡太名人(21)=8冠=が豊島将之九段(34)の挑戦を受ける第82期名人戦七番勝負第3局が8、9日、東京・羽田空港第1ターミナルで指される。両者が7日に同所で行われた前夜祭に出席した。
藤井名人は2日に行われた叡王戦五番勝負第3局で挑戦者の伊藤匠七段(21)に連敗して1勝2敗と、21連覇中のタイトル戦で初めてカド番に追い込まれた。名人戦では第1局、第2局ともに接戦を制して2連勝中。初防衛に王手をかける3連勝を目指す。一方、豊島九段は5期ぶりの奪取を目指し、巻き返しを狙う。
日本将棋連盟によると、空港でのタイトル戦は初めて。対局室は第1ターミナル内の会議室に畳を敷いて設置し、離着陸する飛行機が見えるロケーションだ。
藤井名人は鉄道好きだが、「対局場からも滑走路や駐機場が見ることができて、そういったところも楽しみながらリフレッシュしつつ集中して指したい」と興味津々。「第1局と第2局どちらも課題が残るところがあった。反省を踏まえてより内容の将棋をお見せできるように頑張りたい」と誓った。
豊島九段も「宿泊先や対局場は飛行機が見えるところでの対局ということで、楽しむ余裕があるかわかりませんが、楽しむことができれば」と初の空港対局に胸を高鳴らせ、「第2局は早い段階で不利になってしまった。そういったところを修正しつつ戦っていければ」と意気込んだ。
両者の対戦成績は藤井名人の24勝11敗。2日制で持ち時間は各9時間。先に4勝した方が名人位を獲得する。